日本歴史地名大系 「衾田」の解説 衾田ふすまだ 宮崎県:東諸県郡国富町衾田宇佐大鏡に、豊前宇佐宮領の収納使の名田として諸県庄内に衾田とみえる。建久図田帳には宇佐宮領として衾田別符三〇町とみえ、弁済使は安本司で実名不詳と記され、平安期の宇佐宮領下の庄官が継続して収取に当たったとみられる。この内容は室町期の図田帳写(長谷場文書)にも継承されたが、同帳写には「今藤田別苻」と記されている。貞和五年(一三四九)一二月一四日の沙弥某書下(郡司文書)によれば、諸県庄の伊佐尾(いざお)・富松(とみまつ)と衾田の三ヵ名が那珂盛連に宛行われている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報