補償深度(読み)ほしょうしんど(その他表記)compensation depth

最新 地学事典 「補償深度」の解説

ほしょうしんど
補償深度

compensation depth

緑色植物の光合成量と吸収量が等しくなり,見かけ上,酸素あるいは二酸化炭素の放出も吸収もまったくないときの光の強さ(照度)を補償点(compensation point)と呼び,特に水中の植物ではその照度に達する水深を補償深度という。補償点は植物の種類・年令・環境などにより変化する。ただし,この場合は夜間呼吸による損失も含めた1日の補償点を考えねばならないから,昼間だけの実測値から求めた深さより若干浅くなる。海洋湖沼などの補償深度は一般に照度が水面直下における値の1%となる深度にほぼ相当し,透明度の2~2.5倍程度の深さと考えて大きな誤りはない。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「補償深度」の意味・わかりやすい解説

補償深度
ほしょうしんど
compensation depth

光合成による有機物生産と呼吸による有機物の消費が釣り合った水深のこと。一般には,夜間の呼吸も含めた1日の補償深度 (日補償深度) のことを指す。補償深度より浅い所では,光合成による有機物の生産が呼吸による有機物の消費より大きく,深い所では逆になる。経験的に表層に入射した太陽光が1%に減じる水深に近いことが知られている。

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世界大百科事典(旧版)内の補償深度の言及

【湖沼】より

…先に述べたように,水中に透入した太陽光は水深とともに減衰していくので,植物プランクトンが光合成を行えるのは,湖の表層近くの水中に限られ,その下限は水中光度が湖表面の値の1%に低下する深度にあたる。この深度を補償深度といい,それから上の湖表面までの水中では光合成生産が活発に進むので,生産層という。生産層の深さは経験的にほぼ透明度の2.5~3倍の深さにあたる。…

※「補償深度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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