親族呼称(読み)しんぞくこしょう(その他表記)kinship nomenclature

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「親族呼称」の意味・わかりやすい解説

親族呼称
しんぞくこしょう
kinship nomenclature

親族に対する呼びかけの用語親族名称のうち,関係を指示する関係名称に対し呼びかけの呼称をいう。日本におけるおもな親族呼称として,父称は,チチと同語のトト,チャンをもとに,オトウサン,オトウサマ,トウサン,オトウなど,語彙の変化は際限がない。母称はさらに語彙の変化が多く,古くは母をウバ,ウマ,アッパ,ウンメ,ウンマイなどと呼んでいた。祖父母はジジ,ババが母型でやはりいろいろと変化を示している。

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世界大百科事典(旧版)内の親族呼称の言及

【親族名称】より

…親族名称とは,自己の親族関係者を分類し,指示sekaidaihyakka_referenceする語彙の体系である。これに対して自己の親族関係者への呼びかけadressに用いられる語彙は親族呼称という。親族名称を初めて体系的に研究し,婚姻,技術,経済,政治制度などと関連づけて,壮大な人類文化史の再構成を試みたのはL.H.モーガンである。…

※「親族呼称」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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