観念の眼(読み)かんねんのまなこ

精選版 日本国語大辞典 「観念の眼」の意味・読み・例文・類語

かんねん【観念】 の 眼(まなこ)

  1. ( 観念によって、一切のことを観察し得るところから ) 観念を目にたとえていう語。観念の窓。
    1. [初出の実例]「我観念の眼の前には、三密の月すみやかにして」(出典:叢書本謡曲・葛城天狗(1541頃))
  2. ( 「観念の眼を閉じる」の形で ) 絶望的な状況にあきらめて目を閉じる、いよいよ最後であると覚悟する意。
    1. [初出の実例]「敬二は観念の眼を閉ぢて、運命の宣告を待った」(出典:黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android