言い做し(読み)イイナシ

デジタル大辞泉 「言い做し」の意味・読み・例文・類語

いい‐なし〔いひ‐〕【言い×做し】

その場をうまく取りなすこと。「言い做しを頼む」
本当でないことをもっともらしく言うこと。
「み吉野の春も―のそら目かと分け入る峰に匂へ白雲」〈拾遺愚草・中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「言い做し」の意味・読み・例文・類語

いい‐なしいひ‥【言做・言為】

  1. 〘 名詞 〙
  2. それらしく言いこしらえること。こしらえごと。また、告げ口
    1. [初出の実例]「みよし野の春もいひなしのそらめかと分け入る峰ににほへ白雲」(出典:拾遺愚草(1216‐33頃)中)
    2. 「賈が云なしによって先祖の丘墓を打捨て他国したは口惜し」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)一〇)
  3. 仲に立ちうまく話して事をまとめたり、おさめたりすること。とりなし。
    1. [初出の実例]「此人のいひなしとはいひつ縁次第仕合次第」(出典:浄瑠璃・薩摩歌(1711頃)上)
  4. 言い方。
    1. [初出の実例]「つまる処は能くも悪くもいひなし次第の浮世にて」(出典:談義本・根無草(1763‐69)前)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む