精選版 日本国語大辞典 「許りる」の意味・読み・例文・類語
ゆ・りる【許】
- 〘 自動詞 ラ行上一 〙
[ 文語形 ]ゆ・る 〘 自動詞 ラ行上二段活用 〙 ( 拘束や固まった状態にゆるみができる意 ) - ① 罪、または禁止・制限などが解除になる。許される。赦免される。
- ② 許可される。免許となる。
- [初出の実例]「近衛院の御時、四位の後昇殿ゆりて初めて御物忌に籠れる夜」(出典:長秋詠藻(1178)下)
- 「帯刀をゆりたる家の幟かな〈麦圃〉」(出典:春夏秋冬‐夏(1902)〈河東碧梧桐著者>・<著者>高浜虚子編〉)
- ③ 警戒心が解ける。心がなごむ。うちとける。
- [初出の実例]「上の御きそくゆるること侍りしを」(出典:あさぢが露(13C後))
- ④ おだやかになる。平穏になる。
- [初出の実例]「富家殿に帰りすませ給ふべきよし内々申させ給へ共、天気ゆりず」(出典:保元物語(1220頃か)下)