日本大百科全書(ニッポニカ) 「詞選」の意味・わかりやすい解説 詞選しせん 中国、清(しん)代の張恵言(ちょうけいげん)が弟張琦(ちょうき)とともに編集した詞(詩余)の選集。2巻。嘉慶(かけい)2年(1797)序。唐・五代・宋(そう)の44家、116首を収録。序文と作品の選択および各作品の寓意(ぐうい)を推し量った注によって、「寄托(きたく)」を重んずる常州派の主張を示したもの。選択は非常に厳格で、柳永、黄庭堅(こうていけん)、呉文英(ごぶんえい)らは1首もとられていない。選択が厳格すぎるというので、のちに外孫董毅(とうき)が122首を追加して『続詞選』を編んだ。[伊藤虎丸] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例