赤堀文書(読み)あかぼりもんじよ

日本歴史地名大系 「赤堀文書」の解説

赤堀文書
あかぼりもんじよ

解説 佐波郡赤堀町の赤堀家の相伝文書。現在は散逸して、県立歴史博物館・早稲田大学図書館・埼玉県立文書館・青木国光(茨城県古河市)・鷲尾政市(同上)・穴沢吉太郎(新潟県北魚沼郡小出町)などに分散する。赤堀氏は秀郷流藤原忠綱の末裔で、淵名庄内赤堀郷を本貫地とし、室町期には上州一揆の一員として活躍。のちに東上野の有力国人となり、おもに反上杉方の一角として古河公方や小田原北条氏と結んでいた。

享徳の大乱時における古河公方足利成氏方の動向を伝えるものが多く貴重。例えば県立歴史博物館蔵の年月日未詳の赤堀亀増丸所領注文は、鎌倉五山の円覚寺・浄妙寺や六浦の瀬戸神社など鎌倉周辺の寺社領を成氏が管理・預け置きをしていることを示す重要な文書である。

活字本 大部分を「群馬県史」資料編六・七に採録

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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