一角(読み)イッカク

デジタル大辞泉の解説

いっ‐かく【一角】

一つの角(かく)。「三角形の一角
一つの隅。片隅。一部分。「氷山の一角」「画壇の一角に地歩を固める」
1本のつの。
クジラ目イッカク科の哺乳類。体長3.6~5メートルで、雄では上あごの左の門歯が左ねじりに角状に伸び、長さ2.8メートルに達する。北氷洋に分布。ウニコール。一角獣。
《形が長方形のところから》一分銀(いちぶぎん)の異称。
「われらが―も心入れは同じ事ぞかし」〈浮・永代蔵・一〉

いっ‐かど【一角/一廉】

[副]
相当にすぐれているさま。格段。ひとかど。「―の人間」
まだ未熟な者が一人前のようにふるまうさま。
(おのれ)畜生なりと思はずして―人間立てをするこそ」〈艶道通鑑・五〉

ひと‐かど【一角/一廉】

[名]
ひときわすぐれていること。いっかど。「―の人物」
それ相応であること。一人前であること。「―の理屈を並べ立てる」
一つの事柄。一つの方面。
「詳慎精密にこの―を究察し」〈中村訳・西国立志編
[副]相当に。いっぱし。
「君は―悪者がっているが」〈志賀暗夜行路

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大辞林 第三版の解説

いっかく【一角】

一部分。片隅。 氷山の- 銀座の-に店を出す
一本のつの。 -獣 -仙人
イッカク科の海生哺乳類。背びれはなく、雄は体長約5メートルで、2メートルに達する角状の牙きばを一本、吻端ふんたんに生ずる。北極海に生息。牙は漢方で解毒剤として珍重された。一角獣。ウニコール。
一つの角かく三角形の-
形が長方形であることから 一分金の異名。 -ばかりとらせて酒などすすめければ/浮世草子・一代男 2

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動植物名よみかた辞典 普及版の解説

一角 (イッカク)

学名:Monodon monoceros
動物。イッカク科の小形の歯クジラ

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

いっ‐かく【一角】

〘名〙
① 一つのすみ。かたすみ。また、一部分。
※正法眼蔵(1231‐53)古鏡「雪峰は徳山の一角なり」
※瓦礫の中(1970)〈吉田健一〉八「いつまでも新鮮に記憶の一角に残った」
② 一つのかど。一つの角(かく)
③ 際立ってすぐれた特質。ひとかど。いっかど。
※玉塵抄(1563)一「その時の天子の別立とをしなりたぞ。別に一角(カク)立てた者と云心かぞ」
④ (長方形の形から) 一分金の異名。一分。
浮世草子・好色一代男(1682)二「くたり盃一つ、焼物一貝とりて一角(カク)(ばかり)とらせて」
⑤ 一本のつの。
※正法眼蔵(1231‐53)袈裟功徳「牛もし一角に触るればその罪おのづから消滅す」
⑥ イッカク科の哺乳類。イルカに類似し、体長約五メートル。雄の上あごにある一対の歯のうち、一個が前方に二メートル以上ものび、角状となる。雌は二歯とも発達不完全。背びれはなく、背面に多くの小さな黒斑がある。北極海に分布。雄の長い歯は、古くは解毒剤として珍重された。一角獣。〔和漢三才図会(1712)〕

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