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超弾性合金 ちょうだんせいごうきんsuperelastic alloy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

超弾性合金
ちょうだんせいごうきん
superelastic alloy

通常の金属に力を加えて塑性変形させ,伸びが 0.5%以上にもなると,もはや力を除去しても元の長さに縮むことはない。ところが,この超弾性合金は通常の金属の弾性域の約 10倍に伸ばしても最初の形に戻る。まるでゴムのように伸び縮みするのでゴム合金の別称がある。現在,多結晶の合金で最も強い超弾性を示し,工業用材料として利用できるのはチタン-ニッケル合金 (ニチノール) である。この大きな変形復元のメカニズムは,形状記憶合金の変形復元のメカニズムと関係している。つまり,形状記憶合金が温度による相変態 (熱弾性型マルテンサイト変態) を利用しているのに対し,超弾性合金では外力の負荷・除荷による相変態 (マルテンサイト変態) を利用している。この合金で作ったバネには大きく伸ばしたときでも,わずかに伸ばしたときでも,復元するときに出す力はいつも同じだという特徴がある。この性質を利用して,レンズの落下を防止するめがねのフレーム歯列矯正器が実用化されている。

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知恵蔵の解説

超弾性合金

大きなひずみで変形しても、変形力を除くと元に戻る合金。擬弾性またはゴム状弾性とも呼ばれる。ばね鋼は0.5%も変形すると変形ひずみが残るが、ニッケル‐チタン合金では5〜6%の変形ひずみが完全に回復する。メガネのフレームやアンテナに応用。

(岡田益男 東北大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

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