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形状記憶合金 けいじょうきおくごうきん shape-memory alloy

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

形状記憶合金
けいじょうきおくごうきん
shape-memory alloy

変形を加えた後,それをある温度以上に加熱すると,一瞬にして変形前の形状に復帰する合金。実用化されている合金には,ニッケル-チタン合金,銅-アルミニウム-ニッケル合金,銅-亜鉛-アルミニウム合金 (ベータロイ) があり,いずれも熱的に可逆的な変化を示す相転移 (相変態,マルテンサイト変態と呼ぶ) を利用している。

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知恵蔵2015の解説

形状記憶合金

ある温度以下で変形しても、その合金に固有の温度以上に加熱すると、元の形に戻る合金。マルテンサイト変態に伴って起こる現象で、いろいろな合金に見られるニチノール(ニッケル‐チタン合金)の特性が特に優れており、パイプ継ぎ手、温度感知作動器などに応用される。

(岡田益男 東北大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

けいじょうきおく‐ごうきん〔ケイジヤウキオクガフキン〕【形状記憶合金】

成形後、一定の温度変化で別の形状になり、温度が元に戻ると元の形状に戻る性質をもつ合金チタンニッケル合金、銅‐亜鉛アルミニウム合金など。温度センサーなどに使用。

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監修:松村明
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百科事典マイペディアの解説

形状記憶合金【けいじょうきおくごうきん】

形状記憶効果を示す合金。ニッケル‐チタン合金,銅‐亜鉛‐アルミニウム合金などがある。また,従来にない新しい機能をもつ機能性材料としてパイプの継手,温度感知器や温度調節器,人工腎臓用の弁からブラジャーの形状保持まで,熱エネルギー機械的エネルギーに変える特性を生かした応用・研究が盛んである。
→関連項目チタン合金知能材料

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大辞林 第三版の解説

けいじょうきおくごうきん【形状記憶合金】

ある温度(=変態点)以下で変形を加えても、温度が変態点以上になると、変形前の形に戻る性質をもつ合金。種々の金属合金でこの性質がみられるが、チタン-ニッケル合金のものが一般的。温度センサーなどに用いる。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

形状記憶合金
けいじょうきおくごうきん
shape memory alloys

室温(あるいは低温)で変形させても、加熱すると変形前の形に戻る性質をもつ合金。ある種の銅‐亜鉛‐アルミニウム合金、銅‐アルミニウム‐ニッケル合金、ニッケル‐チタン合金(代表例ニチノール)などでは、その組織は常温(あるいはより低温)で不安定であり、外力を加えられると別の原子配列(マルテンサイト相)に変わる。この相はある温度以下でしか安定ではないので、加熱する(あるいは室温に戻す)と元の原子配列(母相)に戻る。その際、力が加わって変形したのとちょうど逆の変形が自動的におこり、材料の形も変形前の元の形に戻る。つまり、この材料は加工される前の自分の形を記憶していたことになる。この種の合金は形状記憶のほかにも、著しく大きい弾性(ゴム弾性)や、優れた震動吸収性(防震特性)などを示す。どの程度まで変形しても元の形に戻るか、あるいはどの程度の力が得られるかなどは合金により異なり、それぞれの特徴を生かした利用が開発されつつある。おもな利用例としては、人間が直接作業することがむずかしい位置にあるチューブやパイプの締め付けや接続、電源の継手、温度制御器などがある。さらに歯列矯正や生体内クリップなどにも利用されている。[及川 洪]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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世界大百科事典内の形状記憶合金の言及

【形状記憶効果】より

…しかるに熱弾性型のマルテンサイト変態をする合金では,加熱に際し逆変態が存在し,それが結晶学的に可逆的であるためこのような性質が現れる。このような性質を示す合金(形状記憶合金)には,Ni‐Ti,Cu‐Al‐Ni,Cu‐Zn,Cu‐Zn‐Al,Ni‐Al合金等があり,とくにNi‐Ti合金は,強度,靱性(じんせい),耐食性,耐摩耗性にも著しく優れているため,すでに実用材として利用され,〈ニチノールNitinol〉という商品名で知られている。形状記憶合金は従来の金属にない性質をもった合金であるため,最近新しい機能性材料として,パイプの継手,温度感知器あるいは温度調節器,熱エネルギーの機械的エネルギーへの変換機(固体エンジン),人工腎臓用の弁等,幅広く利用されつつある。…

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