踏出(読み)ふみだす

精選版 日本国語大辞典 「踏出」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐だ・す【踏出】

〘他サ五(四)〙
① 踏んで足を前に出す。前方へ進む。足をある区域から外へ出す。また、比喩的に用いて、新しく仕事などを始める。着手する。ふみいず。ふみいだす。
史記抄(1477)一二「箕倨両脚をふみたいて箕のなりやうにいるぞ」
死霊三章(1946‐48)〈埴谷雄高〉「私もまた一歩を踏み出してみようと試みた」
② 長く歩いたため足にまめをつくる。また、足に腫物(はれもの)をつくる。ふみいだす。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)二「息子は息子で便毒をふみ出(ダ)して」

ふみ‐いだ・す【踏出】

〘他サ四〙
※枕(10C終)三〇二「指貫の片つかたは軾のもとにふみいだしたるなど、道に人あひたらば、をかしと見つべし」
鳥追阿松海上新話(1878)〈久保田彦作〉「僅二日路にて底豆を踏出(フミイダ)し」

ふみ‐だし【踏出】

〘名〙 足を踏み出すこと。また、仕事などにとりかかること。
※滑稽本・古朽木(1780)一「千里の道も一歩よりおこると、踏出(フミダ)しの碓に人がらも改り」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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