踏立(読み)ふみたてる

精選版 日本国語大辞典 「踏立」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐た・てる【踏立】

〘他タ下一〙 ふみた・つ 〘他タ下二〙
地面を強く踏んで、飛び立たせる。鳥や獣を駆り立てる。ふみおこす。
万葉(8C後)一七・四〇一一「朝猟に 五百つ鳥立て 夕猟に 千鳥布美多氐(フミタテ) 追ふごとに ゆるすことなく」
② しっかりと力を入れて地面を踏む。
延喜式(927)祝詞(出雲板訓)「白御馬(しろきみうま)の前の足の爪、後の足の爪、踏立(ふみたつル)事は、大宮内外の御門の柱を、上つ石根に踏み堅め」
③ 物を踏み台とする。踏み台にして立つ。
落窪(10C後)一「いと暗し、あげよとの給ふなりとの給へば、物ふみたててあげつ」
④ 物を踏んで足に立てる。踏んで足に突き刺す。
小右記‐長和三年(1014)四月六日「左府足被立針痛」

ふ‐たて【踏立】

〘名〙 和船船梁と船梁との間に敷きつめる床板。揚げ板式のため水密性はないが、甲板の役をなすもの。舳板(へいた)。踏立板。俗称、板子。〔和漢船用集(1766)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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