転重軽受(読み)てんじゅうきょうじゅ

精選版 日本国語大辞典 「転重軽受」の意味・読み・例文・類語

てんじゅう‐きょうじゅテンヂュウキャウジュ【転重軽受】

  1. 〘 名詞 〙 重罪悪業を転じて苦果を軽く受けること。
    1. [初出の実例]「今生の大悪行業懺悔の力、転重軽受(テンヂウキャウジュ)して、病患灾難有て、当来の大苦を、今生の小苦をもて脱るべしと説けり」(出典雑談集(1305)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞 実例 初出

世界大百科事典(旧版)内の転重軽受の言及

【開目抄】より

…佐渡の日蓮の緊急かつ重要な課題は,この疑惑をとくことであった。この受難の弁証,意味づけのために書かれたのが本書で,日蓮は,過去の罪業の報いを現世の受難によって消去し,未来に宗教的幸せを得るとする転重軽受(てんじゆうきようじゆ)の考えによりこれを解決,日本および日本人の運命をになう法華経の行者の自覚と新たな弘教への決意を表明した。【高木 豊】。…

※「転重軽受」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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