逆参勤交代(読み)ぎゃくさんきんこうたい

知恵蔵mini 「逆参勤交代」の解説

逆参勤交代

首都圏などの大都市の企業社員が期間限定かつ交代制で地方に勤務することで、働き方改革と地方活性化の同時実現を目指す構想。地方の大名が交代で江戸に参勤した江戸時代の参勤交代とは人の流れが逆であることから、こう呼ばれる。解剖学者の養老孟司など様々な有識者が提案してきた同様のアイデアを、株式会社三菱総合研究所の主席研究員である松田智生が理論化し、提唱している。企業には生産性向上や新事業創出が、社員には通勤時間短縮や余暇時間増加がもたらされ、地方には地域文化の担い手の確保、オフィス・住宅の需要増、消費創出などが期待できるとされる。一方で、費用対効果の検証や企業と自治体の連携といった課題も指摘されており、同研究所は2018年度以降に同構想のモデル事業を開始する計画を立て、企業や自治体などとともに検討を進めている。

(2017-11-21)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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