デジタル大辞泉 「連り」の意味・読み・例文・類語 つがり【▽連り/▽鎖り/×縋り】 《つながる意の動詞「つがる」の連用形から。「つかり」とも》1 くさり。「鉄くろかねの―」〈仁徳紀〉2 糸でからげてつないだもの。すがり。「今朝はまた誰きて見よと藤袴ふぢばかま玉貫ぬく露の―しつらん」〈新撰六帖・六〉3 袋の口をひもを通して引き締めるようにしたもの。また、その部分。すがり。「袋の口あくるを遅しと―を引き切り」〈伽・三人法師〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「連り」の意味・読み・例文・類語 つがり【連・鎖】 〘 名詞 〙 ( 「つかり」とも。動詞「つがる(連)」の連用形の名詞化 )① つらなり続くこと。つがること。また、そのもの。② くさり。[初出の実例]「鉄の鎖(ツカリ)を以て酒の君を縛ひて」(出典:日本書紀(720)仁徳四一年三月(前田本訓))③ 糸でからげてつないだもの。[初出の実例]「今朝はまた誰きて見よと藤袴玉ぬく露のつかりしつらん〈藤原信実〉」(出典:新撰六帖題和歌(1244頃)六)④ 茶入れなどを包むのに用いる、袋の口をくさりのようにかがり紐(ひも)を通してひきしめられるようにしたもの。また、その紐を通す部分。乳(ち)。耳。また、その紐。[初出の実例]「袋の口、あくるを遅しとつかりを引き切り、取出し見るに」(出典:御伽草子・三人法師(室町末))⑤ 舞人(まいうど)の青摺(あおずり)に用いる袴の股立(ももだち)の下の口をほころばせたままからげた組紐。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例