普及版 字通 「逾」の読み・字形・画数・意味


13画

(異体字)踰
16画

[字音]
[字訓] こえる・すぎる・とおい・ますます

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は兪(ゆ)。兪は、把手(とつて)のある手術刀(余)で膿漿(のうしよう)を刺して盤(舟)に移し、病を治癒することで、ものを此より彼に移す意がある。ものを致すのを(輸)といい、自ら経過することを逾という。〔説文〕二下に「(こ)えむなり」、また踰二下には「越ゆるなり」とみえる。字はまた踰に作る。〔書、禹貢〕「洛を逾(す)ぐ」、〔書、秦誓〕「日逾(す)ぎ(ゆ)く」のように時処のいずれにも用いる。

[訓義]
1. こえる、すすむ、わたる。
2. すぎる、まさる。
3. とおい、はるか。
4. いよいよ、ますます。

[古辞書の訓]
名義抄〕逾 コユ・イヨイヨ・トホシ・スギタリ・ススム・ワタル・ココニ・カロシ

[語系]
逾・踰jioは同声。jia、sjioも声近く、みなそれぞれの方法で移送することをいう。*語彙は踰字条参照。

[熟語]
逾逸逾越逾延逾過逾格逾紀逾軌逾午・逾行逾侈・逾時・逾日逾処逾甚逾世・逾制逾夕・逾年逾半・逾分・逾方・逾法逾濫・逾立逾労
[下接語]
窺逾・昏逾・升逾・窃逾・秩逾・超逾・逾・亡逾

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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