過当協調(読み)かとうきょうちょう(その他表記)excessive cooperation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「過当協調」の意味・わかりやすい解説

過当協調
かとうきょうちょう
excessive cooperation

同業種間や流通系列のなかで談合体質を強く残している日本の企業関係を表わす言葉。過当協調はおもに国内市場に向けられ,海外市場では,非常に競争的姿勢でシェアの確保に動く。これが,同じ製品でも国内より海外で安いという内外価格差を生み出している。電機製品を例にあげると,公正取引委員会は 1992年春,家電業界の大手メーカー4社の系列販売会社に対して,音響映像 (AV) 機器の小売価格を不当に拘束しているとの疑いで立入り検査を実施した。また 93年には,化粧品メーカーと安売り業者との間で取引をめぐる紛争も起きている。

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