遠藤野新田村(読み)えんどうのしんでんむら

日本歴史地名大系 「遠藤野新田村」の解説

遠藤野新田村
えんどうのしんでんむら

[現在地名]中仙町遠藤

北西にたま川が流れ、東は上鶯野かみうぐいすの村、南は館郷たてのごう村と接する。玉川川原に開発された新田村。

「六郡郡邑記」に「田地荒跡四十年以前作左衛門忠進開になし、宝永元申年御竿入。家数七軒」とあり、支郷は半在家谷地はんざいけやじ村一軒、田中たなか村七軒とあり、宝永元年(一七〇四)上鶯野村から分村した。天和二年(一六八二)打直検地で村高一三六石であったが、寛政六年(一七九四)には五八石余、元治元年(一八六四)には一二石余と減少した。その理由を明和七年(一七七〇)の御検使様へ指上書(中仙町郷土史資料)は「お開字処のうち下延村水平根くるみより当村の方へ年々欠け込みお高段々相捨り」などの川欠け、大名通行時の人馬役負担、入会村への上納銀の過多、対岸下延しものぶ村(現角館かくのだて町)との地境争論、灌漑用水の管理維持費の増大など、諸出費の増加を述べている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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