遣り退ける(読み)ヤリノケル

デジタル大辞泉 「遣り退ける」の意味・読み・例文・類語

やり‐の・ける【遣り退ける】

[動カ下一][文]やりの・く[カ下二]
巧みにやりとげる。やってのける。「もののみごとに―・ける」
車などを動かしてそこから退かせる。
「基盛が車を門外に立てたりけるを、御随身―・けよと責めけれども」〈盛衰記・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「遣り退ける」の意味・読み・例文・類語

やり‐の・ける【遣退】

  1. 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]やりの・く 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
  2. 車などを進ませることによってそこから退かせる。
    1. [初出の実例]「よの人両車のつみといふ。くるまさき也。〈略〉ゆひつけて、両方へやりのけてさくなり」(出典:塵袋(1264‐88頃)六)
  3. 巧みにやりとげる。やってのける。
    1. [初出の実例]「彼れで無くては六づかしい事を遣りのける事はならぬ」(出典:この子(1896)〈樋口一葉〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android