酒匂堰(読み)さかわせぎ

日本歴史地名大系 「酒匂堰」の解説

酒匂堰
さかわせぎ

足柄あしがら平野東部を開発し、足柄上あしがらかみ上大井かみおおい(現大井町)上曾我かみそが(現小田原市)、足柄下郡前川まえがわ国府津こうづ小八幡こやわた・酒匂・矢作やはぎ中里なかざと下堀しもぼり高田たかだ別堀べつぽり千代ちよ永塚ながつか東大友ひがしおおども・西大友・下大井・曾我岸そがきし曾我谷津そがやつ曾我原そがはら曾我別所そがべつしよ田島たじま(現小田原市)の二一ヵ村の用水を確保するための用水路であり、別名を二万石用水ともいい、酒匂川水系最大の農業用水路。現在は南足柄みなみあしがら班目まだらめ文命ぶんめい用水を取水し、幹線水路約一〇キロを経て小田原市国府津で森戸もりと川に合流する。

開削は「風土記稿」は慶長八年(一六〇三)とするが、享保一〇年(一七二五)の伊藤殿への書上(蓮華寺文書)では慶長一四年と伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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