化学辞典 第2版 「酸化重合」の解説
酸化重合
サンカジュウゴウ
oxidative polymerization
2,6-ジアルキルフェノールなど活性水素を有する化合物は,ヘキサシアノ鉄(Ⅲ)酸カリウム,または塩化銅(Ⅰ)-アミン錯体などで酸化すると,脱水素を起こしながら重合が進み,高分子量のポリフェニルエーテル類を与える.このような酸化反応によって高分子化合物が生成する反応を酸化重合という.酸化重合のことを脱水素重合ともいう.塩化銅(Ⅰ)を用いた場合,モノマー(オリゴマー)は CuⅠにより酸化される.結果として生成する Cu0 は,酸素により再酸化されて再生する.すなわち,重合により消費されるのは酸素であり,水を副生するクリーンな重合反応である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報