日本歴史地名大系 「鈴沼」の解説 鈴沼すずぬま 山形県:東置賜郡高畠町塩森村鈴沼[現在地名]高畠町塩森塩森(しおのもり)の東部、文珠(もんじゆ)山の麓にある。所在地をもと清水(しみず)ヶ原といい、そこに築いたので清水沼あるいは清水ヶ原溜井とも称された。面積九・八ヘクタール、貯水量二九万七六〇〇トンで、東置賜郡では最大である。元来、塩森は屋代(やしろ)川の一ノ堰から引水していたが、不足するので築堤したと伝える。しかしその年代は不詳。寛文元年(一六六一)旱魃の折、泉岡(いずみおか)・中里(なかざと)・柏木目(かしわぎめ)・一本柳(いつぽんやなぎ)・高畑(たかはた)の五村が苗代水に差支え、塩森村に嘆願して泉岡村明神崎(みようじんがさき)に幅二尺の横手口を開け、鈴沼の水を一ノ堰用水(清水ヶ原用水)に引水する便宜を図ってもらった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報