群馬県南西部、多野郡(たのぐん)にあった旧村名(中里村(むら))。現在は多野郡神流町(かんなまち)の西部を占める一地区。2003年(平成15)万場町(まんばまち)と合併し、神流町となる。旧中里村地区は、神流川上流域の山村で、全域が傾斜地、高い所は1000メートルを超える。神流川沿いに十石峠(じっこくとうげ)街道が走り、そこにおもな集落が点在する。水田はなく、畑は「耕して天に至る」の観を呈し、コンニャクイモ、クワ、雑穀が栽培される。いわゆる山中(さんちゅう)地方で、国道462号が通じ、JR高崎線新町駅から藤岡(ふじおか)、鬼石(おにし)を経由するバス便がある。また、国道299号が志賀坂(しがざか)トンネルを越えて埼玉県秩父(ちちぶ)の小鹿野(おがの)町にも通じる。過疎化が著しい。
[村木定雄]
青森県北西部、北津軽郡にあった旧町名(中里町(まち))。現在は五所川原(ごしょがわら)市の北部をはさんで南北に分かれる中泊(なかどまり)町の南部にあたる地域。1941年(昭和16)町制施行。1955年(昭和30)内潟(うちがた)、武田の2村と合併。2005年(平成17)、北津軽郡小泊(こどまり)村と合併、中泊町となった。旧町域は津軽鉄道の終点であり、また国道339号が通じる。東部は津軽山地、西部は岩木川右岸の津軽平野で占められ、北部は十三湖(じゅうさんこ)に面す。近世初頭に新田開発が行われた地であるが、岩木川の河口付近はデルタ地帯をなし、腰切(こしきり)田、乳切(ちちぎり)田といわれる湿田で、米の生産はあがらなかった。1948年(昭和23)からの国営の十三湖干拓事業により、乾田化が進んだ。米作と木材業が主で、ヒバの集散地となっている。
[横山 弘]
『『中里町誌』(1965・中里町)』
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…水産業は引本浦や島勝浦などを基地としてカツオの一本釣りを中心とする遠洋・近海漁業とハマチ,タイなどの養殖が行われる。中里は大台ヶ原への登山口として知られる。JR紀勢本線と国道42号線が並行して走る。…
※「中里」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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