旺文社世界史事典 三訂版 「銅活字」の解説
銅活字
どうかつじ
太宗は1403年に鋳字所を設けて銅活字を作成させ,書物を印刷させた。以後しばしば勅命により活字が鋳造されたが,ハングルのものはつくられなかった。また,豊臣秀吉の朝鮮侵略に伴って活字工が日本に連行され,江戸時代初期まで活字印刷が主流となった。
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
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… 中国の印刷は木版が中心であり,活字印刷は主として私人の手で稀に行われるにすぎなかった。しかし清朝の康熙時代に,来朝していたイエズス会士の指導によって銅活字が作られ,これによって《古今図書集成》など大部の印刷物が政府の手で刊行された。しかしその後まもなくこれらの銅活字は地金として流用されてしだいに失われたため,乾隆帝の時代には多数の木活字が作られ,《武英殿聚珍版叢書》などが印刷された。…
…文禄・慶長(1592‐1615)から寛永(1624‐44)にかけてのおよそ50年間に開版された木活字による印刷本をいう。文禄・慶長の役により日本に将来された朝鮮の銅活字と銅活字本は,それまで整版(木版)印刷一本だった日本の開版界に,銅活字の新鋳を促し,新たに木活字を生んで,これが少部数の印刷に便利であったため95%までがこの新様式を採用するという大きな変貌をもたらし,古活字版時代を生んだ。各種の勅版をはじめとして,角倉(すみのくら)素庵(光昌),本阿弥(ほんあみ)光悦らによって一連の美術的な国書である嵯峨本などの開版を生む。…
※「銅活字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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