錐を立つる地(読み)きりをたつるち

精選版 日本国語大辞典 「錐を立つる地」の意味・読み・例文・類語

きり【錐】 を 立(た)つる地(ち)

  1. 錐を立てるような、ごくせまい場所。もと所有地についていったが、のち、「錐を立つる地もない」などの形で人の群がるさまにいう。立錐(りっすい)の地。
    1. [初出の実例]「錐(キリ)を立つる許の地も見えず、身を峙てて打囲みたり」(出典太平記(14C後)一五)
    2. 「木戸口はどやどやもやもや、錐を立つるの地もなく」(出典:談義本・根無草(1763‐69)前)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android