鎧庄(読み)よろいのしよう

日本歴史地名大系 「鎧庄」の解説

鎧庄
よろいのしよう

足羽郡に成立した奈良東大寺領の荘園。近年まで上河北かみこぎた太田おおたとの境に「鎧堰」の旧名が残っており、荘地もこの付近に比定される。天暦四年(九五〇)一一月付の東大寺封戸庄園并寺用帳(東南院文書)に「鎧庄田百町九段二百八十八歩」とみえる。ただ、同五年一〇月二三日付の足羽郡庁牒(東南院文書)に「今任来牒状、検案内、道守・鎧庄田、雖在条里、本自或荒野、或原沢更無(有カ)寄作人」とあり、荘経営の実質は失われ、寄作人なき荒野原沢に帰していたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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