鏡天井(読み)カガミテンジョウ

デジタル大辞泉 「鏡天井」の意味・読み・例文・類語

かがみ‐てんじょう〔‐テンジヤウ〕【鏡天井】

格縁ごうぶちなどをもたず、鏡のように平面に板を張って仕上げた天井禅宗様建築に多くみられる。

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精選版 日本国語大辞典 「鏡天井」の意味・読み・例文・類語

かがみ‐てんじょう‥テンジャウ【鏡天井】

  1. 〘 名詞 〙 格縁(ごうぶち)や棹縁などを見せない、平らな天井。禅宗様建築に用いる。鏡張り天井。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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世界大百科事典(旧版)内の鏡天井の言及

【社寺建築構造】より

…なお,天井には,周囲から斜めに立ち上がり,中央を平らにするものがあり,折上(おりあげ)天井という。禅宗様では周囲を化粧屋根裏とし,中央は下面に桟を出さない鏡天井とする。
[出入口,建具,欄間]
 和様の建具は奈良時代までは板扉で,平安時代以後は住宅からとり入れた蔀戸(しとみど)や舞良戸(まいらど)も使われるようになる。…

【天井】より

…棹縁の断面は正方形に近く,小さな面をとるのがふつうであるが,丈が高く左右に大きな角度で広い面(断面が猿のほおのような形のため,猿頰面(さるほおめん)という)をとった棹縁を使う〈猿頰天井〉も鎌倉時代に現れる。同じ鎌倉時代には禅宗建築が渡来し,そこでは〈鏡天井〉が用いられた。白木の天井板を平面にならべて張り,格縁などの装飾的な部材をいっさいもたない簡素な天井である。…

※「鏡天井」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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