長網抄紙機(読み)ながあみしょうしき(その他表記)Fourdrinier machine

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長網抄紙機」の意味・わかりやすい解説

長網抄紙機
ながあみしょうしき
Fourdrinier machine

代表的な紙すき機丸網抄紙機と異なり,網が平らに延びており,最も量産に適し,またきわめて薄い紙をつくることができるのが特徴。 1799年にフランスの L.ロベールが考案し,イギリスフォードリニア兄弟出資により完成,1803年にイギリスで初めて運転された。日本で最初に運転され,洋紙がつくられたのは 74年。すき網部,圧縮部,乾燥部から成り,リン青銅またはプラスチックなどでつくった長網の上にパルプ水を流す。網幅は 8.6m以上のものもある。

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世界大百科事典(旧版)内の長網抄紙機の言及

【抄紙機】より

…手すきに代わって連続式抄紙機を発明したのは1799年,フランスのロベールN.L.Robertであるが,実用化したのはイギリスのフォードリニアFourdrinier兄弟で,ドンキンB.Donkinの技術的援助で1804年に今日のものに原理的に近い抄紙機が作られた。水平に置いたエンドレスのワイヤにパルプ懸濁液を流し,ワイヤが移動する間に脱水してシートを作るので,これを長網抄紙機といい,発明者にちなんでフォードリニアマシンともいう。それに対しワイヤを円筒形の枠に張りパルプ懸濁液の中で回転させて円筒内に水を吸引することによってワイヤ上に紙層を形成する抄紙機を丸網抄紙機という。…

※「長網抄紙機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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