開拓使顧問ホラシ・ケプロン報文(読み)かいたくしこもんホラシ・ケプロンほうぶん

日本歴史地名大系 の解説

開拓使顧問ホラシ・ケプロン報文(ケプロン報文)
かいたくしこもんホラシ・ケプロンほうぶん

一冊 ホラシ・ケプロン

解説 開拓使御雇教師頭取兼顧問ホレース・ケプロンが在任中(明治四―八年)開拓使首脳にあてた書簡および部下の外国人技師の報文等を選択編集し、開拓使に提出し刊行されたもの。自分と部下の職責を明らかにし、同時に開拓使事業の内容・経過を示そうとした。

構成 ケプロンの開拓次官黒田清隆あて報文摘要・書信、黒田次官のケプロンあて通信、W・P・ブレーキ(徳川幕府の御雇外国人。鉱山・地質)、A・G・ワルフィールド(工学・地質・鉱山)、B・S・ライマン(地質・測量・鉱山)、H・S・モンロー(地質・鉱山)、M・S・デイ(測量)、J・R・ワスソン(測量)、L・ベーマル(植物)の各報文よりなる。ケプロン関係を除けばライマン報文が量質ともに抜きん出ている。案内にアイヌを頼り、内陸未知の領域を踏査した内容は松浦武四郎につぐもの。一八七五年(英文Reports and Official Letters to the Kaitakushi by Horace Capron, Commissioner and Adviser, and his Foreign Assistants 七三七頁)、明治一二年(翻訳本、外事科訳、一千三五三頁)ともに開拓使刊。翻訳本は「新撰北海道史」第六巻史料二。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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