間接経費(読み)かんせつけいひ

大学事典 「間接経費」の解説

間接経費
かんせつけいひ

研究者が競争的資金を獲得し,その研究を行うに当たり研究機関において発生する,さまざまな費用や獲得者の研究環境の改善,研究機関全体の機能の向上などを目的として,直接経費(大学財源)の一定割合が措置されるもの。一般的に,直接経費の対象となっている研究課題遂行のための研究費としては利用が認められておらず,それらを除く管理経費,すなわち施設管理,設備整備・維持および運営費,備品・消耗品費,謝金旅費,通信運搬費,光熱水費,特許出願費用などの研究の応用等のための費用,事務補助者の雇用経費などが想定されている。科学研究費補助金を例にすれば,2013年(平成25)の助成額は507億円となっている。運営費交付金や私立大学等経常費補助金が削減されるなか,弾力的な使途もあいまって,大学にとって重要な財源の一つとなってきている。
著者: 島一則

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の間接経費の言及

【経費】より

…この場合の材料の対価が材料費,労働用役の対価が労務費と呼ばれ,それ以外の諸費用が経費と呼ばれる。経費のうち,鋳型の経費や外注加工費のように特定の製品との関係を明確に後づけることができるものを直接経費と呼び,減価償却費,修繕費のように明確に後づけできないものを間接経費と呼ぶ。間接経費は,間接材料費(製造に費やされるが特定の製品との関係を明確に後づけることができない材料費),間接労務費(同様の労務費)とともに製造間接費(〈直接費・間接費〉の項参照)を構成する。…

※「間接経費」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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