阿太郷(読み)あだごう

日本歴史地名大系 「阿太郷」の解説

阿太郷
あだごう

和名抄」諸本とも訓を欠く。「あた」ともよむ(日野郡史)。郷名の「あだ」を吾田、すなわち「わが田」という意味かとする説がある(因伯地名考)。「わが田」を私有地の意味と解し、豪族の開拓した地域かとの考え方もあるが、語義不明としたほうが妥当であろう。「大日本地名辞書」は郷の所在地を不明とし、溝口みぞくち(現溝口町)などの辺りかと思われるが証拠がないとしており、「日野郡史」は現日南にちなん宝谷の阿太上たからだにのあたあげ(近世の阿太上村)を遺称地とし、郷域を同町北部の旧大宮おおみや村地区、日野川支流印賀いんが川中・下流域に比定する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android