阿太上村(読み)あたあげむら

日本歴史地名大系 「阿太上村」の解説

阿太上村
あたあげむら

[現在地名]日南町宝谷たからだに

北流する宝谷川上流に位置し、北と東は宝谷村、西は狩屋原かりやばら村。阿多上・歌上とも記された。「和名抄」にみえる日野郡阿太あだ郷の遺称地とされる。享和三年(一八〇三)狩場かりば村の新田村として届出され(藩史)、地理的には印賀いんが郷域にあったが、狩場村が所属する笠木かさぎ郷の一村となる。これに対し、寛文四年(一六六四)狩場新田を歌上と称して、狩場村の支村としたともいう。

享保一九年(一七三四)の鈴木孫三郎所持本「伯耆誌」に村名がみえ、高八石余。本免は四ツ六分。天保郷帳では狩場村枝郷と注される。幕末の六郡郷村生高竈付では生高八石余、竈数一。「伯耆志」には阿多上村と記され、家数一・人数八、鑪山として阿多上山・谷吉山があり、近年無住の村であったが、狩屋原村の村民一戸が移住してきたとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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