陶磁の道(読み)とうじのみち

山川 世界史小辞典 改訂新版 「陶磁の道」の解説

陶磁の道(とうじのみち)

陶磁器シルクロードにおけるとともに古くから交易の対象として世界に伝播され,その貿易ルートは「陶磁の道」と呼ばれた。とりわけ中国の陶磁器は古くからその卓越性が高く評価され,9世紀以降,周辺のアジア諸国や東アフリカに輸出されて貿易流通ルートとしての「道」をつくった。現在,東南アジアインド,ペルシア湾北岸からエジプトに及ぶまで中国陶磁器の破片が多く出土されており,その道が多岐にわたっていたことが知られる。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の陶磁の道の言及

【インド洋】より

…実際,南海路もまた重要な絹の輸送路であった。南海路はまた香料類をはじめとするインド洋周辺部の熱帯・亜熱帯産の珍貴な特産品を東西の諸国に提供するルートとして,〈香料の道〉ともよばれ,また12世紀以後中国の陶磁器が大量に輸出されたルートとして,〈陶磁の道〉ともよばれる。しかし,インド洋とその周辺部は,何よりもまず,長い人的・物的相互交流と融合の歴史をもつ〈インド洋世界〉とでもいうべきひとつの広い交流圏であった。…

※「陶磁の道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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