隈所(読み)クマト

デジタル大辞泉 「隈所」の意味・読み・例文・類語

くま‐と【×所/×処】

折れ曲がって入り組んだ所。奥まった所。物陰
蘆垣あしがきの―に立ちて吾妹子わぎもこが袖もしほほに泣きしそはゆ」〈・四三五七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「隈所」の意味・読み・例文・類語

くま‐と【隈所・隈処】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「くま」は、曲がりくねった所、物かげになった所の意。「と」は接尾語 ) 折れ曲がって入りくんだ所。人目につかない物かげ。
    1. [初出の実例]「蘆垣の久麻刀(クマト)に立ちて吾妹子が袖もしほほに泣きしそ思(も)はゆ」(出典万葉集(8C後)二〇・四三五七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例