雲居遥か(読み)クモイハルカ

デジタル大辞泉 「雲居遥か」の意味・読み・例文・類語

くもい‐はるか〔くもゐ‐〕【雲居×遥か】

[連語]
非常に遠く離れているさま。
「ちはやぶる神にもあらぬ我が仲の―になりもゆくかな」〈後撰・恋六〉
及びもつかないさま。
「逢ふことは―になるかみの音に聞きつつ恋ひわたるかな」〈古今・恋・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「雲居遥か」の意味・読み・例文・類語

くもい【雲居】 遙(はる)

  1. 遠く離れるさま。非常に遠いさま。
    1. [初出の実例]「かへる雁くもひはるかにきくときは旅の空なる人をこそおもへ」(出典:躬恒集(924頃))
  2. 及びもつかないさま。手も届かないさま。
    1. [初出の実例]「あふことはくもゐはるかになる神のおとにききつつ恋ひわたるかな〈紀貫之〉」(出典:古今和歌集(905‐914)恋一・四八二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android