普及版 字通 「霏」の読み・字形・画数・意味


16画

[字音]
[字訓] なびく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は非(ひ)。〔説文新附〕十一下に「の雨(ふ)る皃なり」とあり、〔詩、風、北風〕に「雨(ふ)ること其れ霏たり」とあって、形況の語。雲霧の軽くたなびくさまを霏微(ひび)といい、何の〔七召〕に「雲、霏として宇(のき)をふ」のように用いる。〔万葉〕の人麻呂歌に「霞、霏(たなび)く」という表記がある。

[訓義]
1. ゆきふる、ゆきのふるさま、雲のとぶさま、霞のかかるさま。
2. なびく、ひるがえる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕霏 由不留(ゆきふる) 〔名義抄〕霏 トブ・ハナハダシ・イカラシ・ユキ・ヒラメク・ユメ(キ)カヘル・ソソク/霏 タナビク 〔立〕霏 ヒラメク・コサメ・アガル・ソソグ・トバス・アメ・アラシ・ユキ・ワカツ・ユメ(キ)ソラ・トブ

[語系]
霏piuiは飛piui、(微)miui、靡miaiとそれぞれ声義に通ずるところがあり、こまかく、靡くように飛ぶさまをいう。

[熟語]
霏解霏散霏霰・霏霏霏・霏微
[下接語]
陰霏・烟霏・煙霏・春霏・晨霏・夕霏・飄霏・風霏・紛霏・雰霏・霧霏・嵐霏・林霏・零霏・連霏

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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