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ひすい ひすい

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大辞林 第三版の解説

ひすい

( 形 ) [文] ク ひす・し
〔近世上方語〕
悪賢い。ずるい。 「此の-・い人心、騙かたりのあるまいものでもなし/浄瑠璃・栬狩」

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ひすい
ひすい / 翡翠
jadeite

ひすい輝石あるいは硬玉ともいう。この場合は狭義のひすいをさし、鉱物学的には輝石の仲間である。しばしば軟玉(角閃(かくせん)石の仲間)をも含めて広い意味のひすいとして用いられることもある。この場合、英名ではジェードjadeが使われる。ひすい輝石は変成鉱物の一つで、曹長(そうちょう)石、透閃(とうせん)石、透輝石、灰礬(かいばん)ざくろ石、石英などと蛇紋岩体中に含有されて産することが多い。塊状あるいは脈状をしている。ひすい輝石を含む岩石は、塩基性火成岩やグレイワッケ砂岩が低温高圧の変成作用を受けてできたものとの考え方が有力であるが、宝石となるようなひすい輝石の大塊がこのような原岩からできたという証拠はない。一般的にはこのような変成条件は、プレートと大陸地塊との接触部でのみもたらされるものと考えられている。
 たとえば、ひすい輝石と石英が共存するような岩石は、100℃で少なくとも1ギガパスカル(約1万気圧)以上、200℃で少なくとも1.25ギガパスカル以上の圧力でできたものと推定されている。ひすい輝石は、ミャンマー(ビルマ)、日本、スラウェシ島、カリフォルニア、グアテマラ、サルデーニャ島、カザフスタンなど新しい時代の造山帯にのみ産する。日本では、新潟県小滝(こたき)川流域および糸魚川(いといがわ)市青海(おうみ)地区、兵庫県養父(やぶ)市大屋町、鳥取県八頭(やず)郡若桜(わかさ)町、岡山県新見(にいみ)市、高知県高知市、長崎県西彼杵(にしそのぎ)半島から大塊を産する。とくに小滝や青海には淡緑色ないし緑色の美しいものがまれにあって、装飾品として用いられる。また、糸魚川市の遺跡から多量のひすい製品・半製品が出土している。細脈ないし小塊をなすひすいは、北海道、静岡県、埼玉県、群馬県などからもその産出が知られている。
 ひすい輝石は普通、微細な結晶が集合して緻密(ちみつ)な塊をつくる。これは強靭(きょうじん)で、真の硬度以上に硬く感じる。しばしば粗い柱状の結晶をすることがあるが、こういうものは打撃に対してもろい。普通、緻密な塊は白色ないし淡緑色で、淡青、淡紫など各種の色合いのものもある。宝石として表が球面のカボション形に研磨されるほか、いろいろな形に細工される。とくに珍重されるのは濃緑色半透明のもので、俗に琅(ろうかん)と称される。中国本土にはひすいは産出しないので、もし古い時代の中国のひすい装飾品が本物のひすいであれば、朝鮮半島を経由して日本から渡ったものと考えられる。16世紀以降の中国のひすいは、雲南省を経てミャンマーからきたものである。現代でも中国は、ひすいを含めた玉の加工では世界第一の産額を誇る。ジェードを構成する鉱物がおもにひすい輝石であるところから、ジェーダイトの名がつけられた。ジェードは、スペイン語の「わき腹石」piedra de yjadaからきている。というのは、昔、ジェードが腹痛をいやす石と信じられていたからである。また、翡翠という語は本来は鳥のカワセミのことであり、背部が青緑色をしているために、石の名としても使われるようになった。[松原 聰]
『秋月瑞彦著『虹の結晶――オパール・ムーンストン・ヒスイの鉱物学』(1995・裳華房)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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