イネの地上部が青々と直立している状態をいうが,一般には,災害によってこのような状態がもたらされた場合に,とくに使われる用語である。登熟期のイネでは,茎葉部の養分が穂へ移行するのに伴い,穂は垂れ下がり,茎葉部は緑色からしだいに黄褐色に変化していくのが一般である。しかし何らかの要因により,生殖器官が障害を受けたり生育が遅延したりすると,穀粒の発達が抑えられて穂は直立したままの状態にとどまり,一方養分の移行を妨げられた茎葉部は,長期にわたって緑色を維持し,青立ち状態を現出する。青立ちをもたらす最大の要因は低温であり,冷害時の水田は,実りの秋になっても青々とした様相を呈することが多い。同様の現象は,穂が形成される時期(幼穂形成期)に干ばつに見舞われた水田でも認められる。とくに旱(ひでり)青立ちとも呼ばれるが,腐植質に富んだ湿田に発生することが多い。
執筆者:山崎 耕宇
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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