韓流(ハンリュウ)映画(読み)はんりゅうえいが

知恵蔵 「韓流(ハンリュウ)映画」の解説

韓流(ハンリュウ)映画

韓国で製作された映画の話題作。テレビドラマ「冬のソナタ」のヒットにより、韓国映画と韓国スターに熱をあげるファンが激増。加えてハリウッド映画に対抗して作られた「シュリ」(1999年)や「JSA」(99年)、恋愛映画「猟奇的な彼女」(2001年)「ラブストーリー」(03年)「四月の雪」(05年)などが日本でも相次いで公開されるなど韓流ブームが起こった。その結果、韓国映画界の輸出額も過去10年ほどで21万ドルから5800万ドルと急伸。韓国映画の輸出先の74%を日本が占めるほど、韓流ブームは日本に定着した。しかし、このブームが韓国映画の輸出価格を押し上げ、日本の映画輸入配給会社の経営を圧迫し始めている。06年に入ると、その韓流神話も崩れ始め、ゴールデンウイークに公開された話題作「連理の枝」「タイフーン」「デュエリスト」などは、いずれも興行面で苦戦。韓流ブームのバブルがはじけ、映画ファンの関心は、再び邦画に向かっている。

(宮本治雄 映画ライター / 2007年)

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