音曲玉淵集(読み)おんぎょくぎょくえんしゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「音曲玉淵集」の意味・わかりやすい解説

音曲玉淵集
おんぎょくぎょくえんしゅう

三浦 庾妥 (つぐやす) 著。享保 12 (1727) 年刊。寛保3 (43) 年今村義福追補,宝暦 12 (62) 年改版。全5巻。謡曲のうたい方を説いたものであるが,当時の口語では失われていた音韻上の特徴を保持するよう説いており,室町時代から江戸時代への音韻史を知るうえで貴重な書。たとえば,四つ仮名や開合区別をすること,オとヲはともに[wo]であること,アクセントの注意などが述べられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android