頭皮針療法(読み)とうひしんりょうほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「頭皮針療法」の意味・わかりやすい解説

頭皮針療法
とうひしんりょうほう

頭皮のある特定の治療帯 (つぼゾーン) に針を刺し,全身の疾患を治療するもので,現代中国で開発された新しい針治療の一つ。その治療体系には,中医学の伝統的学説に基づくもの,現代医学の神経解剖学に基づくもの,東西両医学を結合したものに分類される。現代中国の代表的流派は,次の5流派である。 (1) 山西省・焦順発の焦氏頭皮針療法。 (2) 陝西省・方雲鵬の方氏頭皮針療法。 (3) 上海・湯頌延の湯氏頭皮針療法。 (4) 南京・張鳴九の張氏頭部経穴療法。 (5) 北京・朱明清の朱氏頭皮針療法。このうち (5) の朱明清の頭皮針は,脳卒中や事故の後遺症によるまひなどに驚くほど顕著な効果を上げ,世界各国で注目されている。その他,脱毛治療の「閻 (えん) 三針」も日本でよく知られるようになったが,これも頭皮針療法の一つである。

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