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養老田 ようろうでんyang lao tian

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

養老田
ようろうでん
yang lao tian

旧中国で親の生活にあてる財産。養老糧,養老地ともいわれる。父が生前に家産分割を行う場合には,息子たちは兄弟均分の原則に服したが,父は自分と妻の生活のために「養老」「養贍 (ようせん) 」などの名で財産の一部を任意に留保するのが普通であった。家産のなかに占める比率には一定の原則はないが,実際にはかなり大幅な割合を占め,そのなかば以上に及ぶ例もあった。父の死亡後は母に帰属し,ともに死亡していれば息子たちに帰属する。葬式費用を支出して残りがあれば,また兄弟間で厳密に均分した。養老田は,それまで全家産に及んでいた父の権利が一部保留されるものである。したがって,父が優先して取りのければよく,息子側から異議はさしはさめなかった。この制度には,中国の父子同居家族において父が家産の権利主体であったことと,息子たちの承継期待権の存在とが示される。

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