内科学 第10版 の解説
骨髄検査の適応と禁忌・注意点(骨髄穿刺・生検)
造血組織である骨髄の検査は種々の血液疾患の診断・評価のみならず全身性疾患の病態把握にも重要である.骨髄穿刺の適応を表14-5-1に示す.骨髄生検は骨髄穿刺で検体が採取できない場合(dry tap吸引不能)には必須である.
禁忌となるのは重度の凝固異常が想定される場合(原疾患の診断が優先されることもある),穿刺部位の奇形や炎症の場合である.注意点として,胸骨穿刺の際にはまれではあるが穿刺針が骨を貫通して大動脈損傷,心タンポナーデ,縦隔血腫を引き起こす危険があるので,手技に不慣れな間は上級医とともに施行するべきである.麻酔薬に対する過敏反応にも注意する.[通山 薫]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報