高・昂・嵩(読み)こうずる

精選版 日本国語大辞典 「高・昂・嵩」の意味・読み・例文・類語

こう‐・ずる カウ‥【高・昂・嵩】

〘自サ変〙 かう・ず 〘自サ変〙
① 程度がひどくなる。はなはだしくなる。つのる。ふつう、よくないことがらについていう。
※天草本伊曾保(1593)馬と、驢馬との事「リノ côzuruua(コウズルワ) ヒノ イチバイトユウテ、ダウリヲ ショウインセヌ モノワ、カナラズ ヒブンノ ガイニ アワイデ カナワヌ モノ ヂャ」
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉四「借が高(カウ)じて高利さへ借入るるやうなり行きては」
② 病気がひどくなる。病勢が悪化する。→極(こう)ずる
※黴(1911)〈徳田秋声〉二一「以前から素地(したぢ)のあった胃病が、大分嵩じて来てから」
[補注]「こうずる(困・極)」と同語源の語と思われる。

こう・じる カウじる【高・昂・嵩】

〘自ザ上一〙 (サ変動詞「こうずる(高)」の上一段化したもの) =こうずる(高)
草枕(1906)〈夏目漱石〉一「住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる」

こう‐・ず カウ‥【高・昂・嵩】

〘自サ変〙 ⇒こうずる(高)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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