高桑村(読み)たかくわむら

日本歴史地名大系 「高桑村」の解説

高桑村
たかくわむら

[現在地名]柳津町高桑

佐波さば村の西、さかい川北岸に位置する厚見あつみ郡の村。西は大江おおえ川で限られる。「明月記」嘉禄二年(一二二六)八月三日条に美濃国高桑次郎と称する者が謀反人として六波羅に搦め取られた記事が載るが、当地を本貫とした人物であろう。建武三年(一三三六)六月日の本間有佐軍忠状(本間文書)によれば、有佐は同年一月八日、足利方の吉良貞経に属して足近あぢか小熊おぐま(現羽島市)や高桑河原などで戦っている。「蔭涼軒日録」長享二年(一四八八)五月一八日条によると、京都相国しようこく寺と佐竹光明との間で西山口にしやまぐち(現武儀郡)代官職をめぐって争っているが、その過程で相国寺は「下田郷・西山口郷・生津・高桑」の四ヵ所の代官職は長享元年幕府から安堵されたと主張している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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