岩石学辞典 「魚卵状鉄鉱石」の解説 魚卵状鉄鉱石 浅い海水起源の堆積性の鉄鉱石で,魚卵状構造を示すもの.鉱石は多量の鉄分を含むウーリス(oolith)で構成され,赤鉄鉱,菱鉄鉱,褐鉄鉱,鉄緑泥石(chamosite, thuringite, greenalite)からなり,マトリクスは方解石,菱鉄鉱,粘土質物質,コロイド状シリカで様々な量の有機物の破片を伴っている.初生的な魚卵状鉄鉱床には,米国アパラチアン地方のシルル紀のClinton鉱床,ニューファウンドランドのWabanaのオルドビス紀の魚卵状鉱床,英国およびアルサス-ロレーヌ地方のジュラ紀鉱床などがある[Cayeux : 1909, Hallimond : 1925, Park & MacDiarmid : 1964]. 出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報