日本大百科全書(ニッポニカ) 「鮒みそ」の意味・わかりやすい解説 鮒みそふなみそ 岐阜県の郷土料理。海のない岐阜県では、水郷地帯を中心に、古くから川魚料理にくふうがみられる。この料理は、寒ブナを時間をかけて煮込んだ保存食である。鍋(なべ)に水に浸したダイズを敷き、姿のまま内臓を除いて素焼きにしたフナを並べ、梅干しを散らして5~6時間以上水煮する。これにみそと砂糖を溶き入れて、弱火でさらに半日くらいゆっくりと煮る。焦げないように、水をすこしずつ加えながら煮続けると骨まで柔らかく煮上がる。フナの形をくずさないように煮る。酒の肴(さかな)にも飯の菜にも向く冬の味覚である。[堤 方子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例