鯖読(読み)さばよみ

精選版 日本国語大辞典 「鯖読」の意味・読み・例文・類語

さば‐よみ【鯖読】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「よみ」は、数えること )
  2. 物を数えるとき二つずつ数えること。
    1. [初出の実例]「ふたつづつよむをば、鯖読と云事あり」(出典:名語記(1275)八)
  3. 自分の利益になるように、数をごまかすこと。数をいいかげんにごまかしていうこと。さば。
    1. [初出の実例]「鯖よみか千代にやといふて千代の春〈正勝〉」(出典:俳諧・富士石(1679)一)

鯖読の補助注記

語源的には諸説あるが、「名語記」の記述からすると、刺し鯖など二枚重ねを一連として数えた慣習から二つずつ数えることをいい、さらにそこからの意に転用したものかとも考えられる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞 出典 実例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android