普及版 字通 「齎」の読み・字形・画数・意味
齎
21画
[字訓] もたらす・おくる
[説文解字]
[その他]
[字形] 形声
声符は齊(斉)(せい)。〔説文〕六下に「持して(おく)るなり」とあり、人に遺贈することをいう。〔周礼、春官、小祝〕に「齎の(てん)を設く」とあり、神に供え、人に供することをいう。死者とともに埋葬することを、齎送という。
[訓義]
1. もたらす、あたえる、おくる、わたす。
2. そなえる、すすめる。
3. もつ、もちもの。
4. 咨と通じ、なげく、ああ。
5. 資と通じ、もたらすもの、おくるもの。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕齎 モツ 〔字鏡集〕齎 ツク・アタフ・ツツム・オフ・ササグ・タマフ・ソナフ・タモツ・モツ・トル・キル
[語系]
齎・・躋tzyeiは同声。聖域に登ることをといい、また躋といい、登って供えることを齎という。齊は婦人が祭事に従うときの飾(しんしよく)の形。すべて神事に関して用いる語であった。
[熟語]
齎嗟▶・齎材▶・齎咨▶・齎送▶・齎用▶・齎貨▶・齎金▶・齎▶・齎刺▶・齎持▶・齎酒▶・齎銭▶・齎物▶・齎米▶・齎捧▶・齎糧▶
[下接語]
軽齎・財齎・重齎・装齎・約齎
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報